グラフの利用と生成に関する研究

 まず,グラフの「表現」が,そのグラフの読み取り・理解にどのような影響を与えるのかに関する検討を行いました。一方,読み取りの「視点」が与えられた時に,それがグラフの読み取りにどのような影響を与えるのかを検討しました。前者はボトムアップ的処理,後者はトップダウン的処理と考えることができ,グラフ理解における2つの処理の相互作用を検討しました。  グラフの生成に関しては,人間が内的に持つ心的表象と,外的に表現される図的表象の一貫性に関する実験的検討を行いました。心的に意図された「説明」を構築する際に,グラフ利用のエキスパートと考えられる心理学研究者は,その説明と一貫するグラフ表現を用いることができるのに対して,一般の大学生はそのようなグラフの使い分けができないことが確認されました。これらの結果は,「表現」の教育への基礎資料として重要な意味を持ちます。